山麓から望む皿ケ嶺

「ふるさとの山々 高きが故に貴からず」(32)愛媛【共同通信社提供】


皿ヶ嶺(さらがみね)(愛媛・東温市、久万高原町=1278メートル)

◎四国の「花の山」  四季通じ自然と対話

1967年に県立自然公園に指定され、多くの登山者に親しまれている。

アプローチが容易で、初心者やファミリーのハイキングに適した山だ。

山麓から望む皿ケ嶺

春は水の元(みずのもと)や風穴(かざあな)周辺、夏は湿原の竜神平(りゅうじんだいら)で多様な花が目を和ませ、四国の花の山ともいわれる。

皿ケ嶺から尾根続きの登山道の傍らに咲くササユリ

秋はブナ林の黄葉、冬は霧氷と四季を通して自然との対話を楽しめる。

この山は、名前の通り、どこからでも皿のように見える隆起準平原で、特に竜神平の北側にある広葉樹林の道を歩けば、静かで心が和むだろう。

愛媛・皿ケ嶺コース

松山市から伊予電鉄で見奈良駅(みならえき)下車。

タクシーで水の元まで行く。

一年を通じて冷たい湧き水を利用できるのが魅力だ。

ここから登るが、現在は多くの人がマイカーで訪れ、少し上の風穴駐車場を出発点にしている。

この周辺は東温市の森林公園として整備され、無料のログハウスがある。

宿泊して星空を楽しむ人もいる。

少し進むと風穴があり、夏でも大岩の間から冷気が霧状に噴き出している。

夏場なら、一般的に「ヒマラヤの青いケシ」と呼ぶ花を見ることができる。

ここから標高差200メートルほど山腹をトラバース気味に登る。

春には樹林帯に黄色のヤマブキソウ、白いニリンソウなどが咲く。

緑のシャワーを浴びて進むと約50分で竜神平分岐。

少々回り道になるが、ここは直進しよう。

ブナ、ナラ、リョウブなどの木々を楽しみながら15分ほど歩き、右折して探鳥コースへ。

春は鳥のさえずりを聞きながら竜神平に出る。

夏は黄色のハンカイソウ、薄紫色のコバギボウシ、秋はリンドウなどが咲き、自然の豊かさを感じる。

愛媛大小屋の横には「竜神の泉」といわれる湧き水があり、湿原の源ともいわれる。

竜神平に咲くハンカイソウと愛媛大小屋

頂上へは道標に従い、トイレの横から自然林に入る。

25分ほどで山頂台地の南端にある最高点に到着するだろう。

20人ほどがくつろげる広さだ。

南に四国カルストの山々が見え、気象条件次第で西に九州のくじゅう山群、阿蘇山系のシルエットも。

東の石鎚山系は木に遮られて見えない。

下りは、北の三角点から緩やかに下り、十字峠を右折して竜神平へ。

あとは往路を戻り、出発点へ帰る。

(四国山岳ガイド協会 清家一明)

 

【ガイドの目】

◎家族ハイキング向き

風穴下の駐車場は約40台駐車可能だろう。

横のログハウスは一般に開放されている。休日はファミリーハイキングの拠点になり、子どもたちの明るい声が絶えない。

トイレは水の元、風穴のログハウス横、竜神平などにある。水場は水の元と竜神の泉。

下山後に一汗流すことも可能だ。温泉施設は東温市に「利楽」と日帰りの「さくらの湯」がある。

▽参考タイム

水の元(25分)風穴(1時間20分)竜神平(25分)皿ケ嶺(10分)十字峠(10分)竜神平(40分)風穴(20分)水の元

提供:共同通信社

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