鏡ケ成に立つ自然保護憲章発祥の地の石碑

「ふるさとの山々 高きが故に貴からず」(33)鳥取【共同通信社提供】


擬宝珠山(ぎぼしやま)(鳥取・江府町(こうふちょう)、岡山・真庭市(まにわし)=1110メートル)

◎自然保護の原点から出発  象山頂上は圧巻の眺望

この山の鳥取県側のふもとに広がる標高約930メートルの盆地状の湿原、鏡ケ成(かがみがなる)は日本の自然保護運動の原点となった地である。

鏡ケ成から見た擬宝珠山

1966年8月、鏡ケ成で第8回国立公園大会が開かれ、ここで自然保護憲章制定促進の決議を採択。

74年の憲章制定につながった。

当時は高度成長期で日本中が開発一色に染まる中、「国立公園の自然破壊を考えない大会はあり得ない」と地元の登山愛好者らが現状を訴えたという。

「休暇村奥大山」レストハウス前の広々とした草原の中に、「自然保護憲章発祥の地」と刻まれた大きな石碑が立つ。

鏡ケ成に立つ自然保護憲章発祥の地の石碑

鏡ケ成は、中国地方の盟主、大山(だいせん)の南にあり、西日本で最も遅い4月上旬までスキーが楽しめる豪雪地帯だ。

ここを囲む烏ケ山(からすがせん)、象山(ぞうやま)(1085メートル)、擬宝珠山のうち、この山と象山に登ろう。

鳥取・擬宝珠山登山コース

休暇村駐車場に車を置き、南にそびえる擬宝珠山を目指す。

石碑の向かい、レストハウス右手が登山口。

草原を抜けてすぐにブナの森へ入り、ジグザグの遊歩道を登り詰めると、30分ほどで山頂だ。

山頂地帯は岡山県との県境にもあたる。

次は反時計回りに、もうひとつのピーク、象山へ。

山頂から尾根道をまっすぐ北へたどると、カタクリの大群生地。

5月1日の山開きのころ満開となり、多くの登山者が訪れる。

山開きの日、擬宝珠山から望む烏ケ山と鏡ケ成(手前)

スキー場リフト終点を左に見ながら、いったん鞍部(あんぶ)まで下ろう。

約20分で分岐の鞍部となり、左は休暇村方向、象山へはそのまま直進して丸太の階段を進む。

次第に急登になるが、景色を楽しみながら、のんびりゆっくり登ろう。

鞍部から登り返して30分。

360度の眺望が広がる象山山頂から見る擬宝珠山、烏ケ山、大山の雄姿は圧巻だ。

下山は新小屋峠方向へ。

途中の分岐を左にとり、山頂から30分ほどで休暇村へと戻ることができる。

休憩やトイレ、日帰り入浴は休暇村を利用。

併設のキャンプ場もあり、夏休みは大勢の家族連れでにぎわう。

米子市内から約1時間。

マイカー利用が便利だが、休暇村宿泊者は最寄りの駅から送迎がある。

(関西山岳ガイド協会 村上伸祐

 

【ガイドの目】

◎湿原遊歩道を楽しもう

鏡ケ成には休暇村以外の施設はないので、トイレや水分の調達は登山前に休暇村で済ませよう。

道標が多く、快適な遊歩道だ。小さな子どもでも安全に登ることができるが、雨にぬれた歩道は滑りやすいので注意。

登山後はぜひ、休暇村わきの湿原遊歩道に足を運んでほしい。7~8月はノハナショウブ、ハンゴンソウ、オカトラノオ、オオバギボウシなどが咲き乱れ、秋にはマツムシソウも楽しめる。

1周30分ほど。

かれんな花々に癒やされるだろう。

▽参考タイム

休暇村駐車場(30分)擬宝珠山山頂(20分)鞍部分岐(30分)象山山頂(15分)新小屋峠分岐(15分)休暇村駐車場

 

提供:共同通信社

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