平治の段から富士山

平治の段から貫ヶ岳〜富士山展望の尾根歩〜


貫ヶ岳は山梨100名山の一つです。
このエリアは初夏から10月ぐらいまでは山ビルが多く発生するので、ヒル好きならともかく登山に適した時期としては11月ぐらいから4月くらいまでになる。
11月ともなると、温暖な静岡といえども朝晩は冷えてきて、里山も少ないながらもハゼノキなどが紅葉してくる。
貫ヶ岳への登山口は樽峠の入口にある。
樽集落を過ぎて農道の終点(緯度35°10′14″50 経度138°27′54″06)に車を3~4台停めることが出来る。
狭い場所なので農家の方や他の登山者ともトラブルにならないように気を付けたい。
そこから沢沿いにしばらく行く。
かってワサビ田であったような痕跡が見られるが、周りは樹々に囲まれているので全体的には暗い感じがする。
沢から離れて、右へ山道を登っていくと、樽峠まではもうわずかのところに樽ヒュッテがある。
ここは個人の持ち物で無人の小屋だが開放している。
囲炉裏があって、トイレもあり、清潔で快適な場所だ。
近くには水場もある。
利用する場合はゴミなど残さないように元通りにして使わせてもらおう。
樽峠はかって甲州と駿河を結ぶ道で永禄十一年(1586)には武田信玄がここを越えて駿河の今川家を攻めに行ったと言われる。
今はひっそりとした峠には石仏と石の地蔵があるのみだ。

樽峠のお地蔵様

ここを左に行くと同じく山梨100名山の高ドッキョウに登る道になる。
右に植林の林を30分ほど行くと「平治の段」(緯度35°10′38″78 経度138°28′41″14に)着く。
平治の段は別名南貫ヶ岳とも呼ばれている。
眼下には遠くに富士川の流れとその背景に白く雪を被った富士山が見えるだろう。
眺めのいいところなので、大休止するには最適な場所だ。

平治の段から富士山

平治の段から少し戻り、北へ向かう尾根道を行く。
尾根には所々切り開いた展望台が設けられている。
最初に十国展望台(緯度35°10′45″09 経度138°28′42″69)、そして晴海展望台(緯度35°11′07″82 経度138°28′53″35)と続く。
晴れていれば富士山の眺めが素晴らしいところだ。
尾根道には所々ブナも見られ、黄葉と落ち葉を踏む音だけの静かな尾根歩きが楽しめる。
やがて標高897メートルの貫ヶ岳(緯度35°11′46″45 経度138°28′49″14)に到着するが山頂からの展望は良くない。

復路は来た道を戻る。
登山道に関しては樽峠に出るまでの沢沿いの道が台風などの影響により倒木などで荒れて一部道が不明瞭な場合がある。
樽峠から先の道は明瞭だ。
展望を楽しむには冬がお勧めの山だが、樽峠から先、平治の段までは急な木の階段になっていて南岸低気圧が通過する1月以降や降雪の後など凍るとアイゼンが必要になる。
2年前の大雪の時は駐車場にすら辿りつけず、あまりの雪の多さに途中で引き返したことがある。
清水の奥とはいえ、山深いところなので、充分余裕を持って楽しんでほしい。

著者:掛川義孝

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