蔵王温泉側から見た紅葉の瀧山

「ふるさとの山々 高きが故に貴からず」(41)山形【共同通信社提供】


瀧山(りゅうざん)(山形・山形市=1362メートル)

◎紅葉のパッチワーク見事  滝の山、大パノラマも

この山は、蔵王の前衛峰にあたり、平安時代に慈覚大師(じかくだいし)が開山した山岳信仰の山である。

また「瀧山48滝」からなる滝の山であり、豊富な水量は住民に恵みをもたらし、かつては数百に及ぶ宿坊を支えた。

現在も西蔵王を代表する山として山形市民に親しまれている。

山形市側から望む雪の瀧山

蔵王温泉からはスカイケーブルを利用し、尾根歩きを楽しめるが、今回は、西蔵王の瀧山登山口から乳母神(姥神(うばがみ))コースの往復を紹介する。

山形・瀧山コース

アクセスはマイカーを使って。

山形駅から30分ほど、西蔵王山麓の放牧場入り口のゲート先に20台ほどの駐車場がある。

ゲートが開いているのは朝から夕方だが、時間外でも人は通れる。

5月は放牧場に咲くオオヤマザクラ観賞でにぎわう。ゲートから放牧場の管理車道を進む。

舗装されているので歩きやすい。

30分ほどで「うがい場」に着く、実質的な登山口だ。

雑木林の登山道に入ると、すぐ前滝コースの分岐。乳母神コースを進むと立派な赤松の混交林になる。

勾配がきつくなってくるが、あせらず歩こう。40分ほどで標高は千メートルを超え、コースの由来となる乳母神様に出会う。

乳母神コース上のポイント、乳母神様

ここからはブナの樹林帯となり、ヤセ尾根に急登が続き高度感が増す。慎重に登ろう。

30分ほどで閉鎖された大滝コースの分岐に着く。ここから低木帯に変わり、30分足らずで瀧山神社が祭られている頂上だ。

山頂からは南東に蔵王スキー場が間近に迫り、眼下に蔵王温泉が広がる。秋は針葉樹の緑、ブナの黄、カエデの紅。

まるで紅葉のパッチワークだ。

蔵王温泉側から見た紅葉の瀧山

目を転じれば、蔵王の主峰・熊野岳、吾妻山、飯豊連峰、朝日連峰、月山、鳥海山と東北の名山の大パノラマが素晴らしい。

展望を楽しんだ後は、復路の急坂を慎重に下る。

短い行程ながら、急峻(きゅうしゅん)な登山道と山頂からの素晴らしい眺望は、登山の達成感と醍醐味(だいごみ)を味わうことができるだろう。

下山後は、蔵王温泉もあり、別に車で15分圏内に日帰り温泉施設が複数ある。

また、山麓には、瀧山の良水で練り上げたおいしいそば屋が何軒かあるので、早い時間に下山した折りにはぜひご賞味を。

(日本山岳ガイド協会 真鍋雅彦)

【ガイドの目】

◎登山道は意外に急

登山道は意外に急で、登り始めから勾配がどんどん増していく。初心者やファミリーならペース配分を考え、息を切らさず登ることが大切。

定期的に5分程の短い休憩を取り、その時に水分とカロリーの補給も忘れずに。下山後にも体力温存を目標にして終わりたい。

暑さを避けて、新緑の5月、紅葉なら10月がベストシーズンになる。今年の紅葉は若干早そうだ。トイレ、水場はコース上にない。事前に準備を整えて山に向かおう。

▽参考タイム
駐車場(30分)うがい場(40分)乳母神様(30分)大滝コース分岐(30分)瀧山山頂(1時間)うがい場(25分)駐車場

提供:共同通信社

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