外に出たり、山に行ったりしたら、まず、空を見上げてぐるりと見渡そう。
晴れている、曇っている、雨が降っている、などは一目瞭然だ。
しかし、雲の種類、姿と呼び名まで覚えるのには、少々時間がかかりそうだ。
空に浮かぶ雲、山間から湧き上がる雲、地上を覆う霧などから、その地域や山の天気を見通すことを、観天望気という。
雲が第一の判定基準ではあるが、星の瞬き、おぼろ月夜、朝焼け夕焼けから歯痛まで、気圧や水蒸気に関わって、天気を予想できる要素はたくさんある。
ネコが顔を洗うと雨、なんていうことわざも面白い。
天気図からの予報と、観天望気の予想を、いつも意識することが大事だ。
著者:日本山岳ガイド協会理事長 磯野剛太