静かな百合谷ブナ林を登る

「ふるさとの山々 高きが故に貴からず」(46)石川【共同通信社提供】


大嵐山(おおあらしやま)(石川・白山市=1204メートル)

◎黄葉のブナ林と白山遠望  静かな山歩き楽しめる

この山は白山の眺望に恵まれ、晩秋にはブナ林の黄葉の中、静かな山歩きが楽しめる。

ミズバショウの群落地でも知られ、恐竜や動植物の化石が多数見つかり、国の天然記念物に指定された「桑島化石壁」もあって、恐竜の里としても有名だ。

石川・大嵐山登山ルート

林道を使うため、マイカー利用をお勧めする。

金沢方面から白峰へ、国道157号を走り、桑島集落の桑島大橋を渡り左折。

次の標識を右折し、百合谷(びゃっこだに)林道に入る。林道は舗装されており、桑島大橋から20分ほどで標高約880メートルの駐車場に到着する。

約50台は駐車できる。案内看板、沢水を引いた水場、トイレ、あずまやがある。

この駐車場の水場横から登山が始まる。

登山道が始まる駐車場から望む大嵐山

山頂までの標高差は320メートル余り、距離は約1・3キロだ。

百合谷峠まで登山道の左右の木々には名札がつけられており、ミズナラ、ウワミズザクラ、コシアブラ、リョウブ、ホオノキ、ブナ、スギ等が見られる。

ミズナラ、ブナの黄葉の中、緩やかな上りを20分ほどで峠へ。

大嵐山へは右へ。

真っすぐ行けばミズバショウ群落地の水芭蕉園。左は展望コースだ。

峠を右折すると、道幅が狭いやせ尾根を進む。

木々の間、左前方に大嵐山、その左には遠く白山の大汝峰(おおなんじがみね)(2684メートル)が望める。

やがて、標高1017メートルの肩に出て、広々とした百合谷ブナ林になる。

静かな百合谷ブナ林を登る

若いブナの林だが、古木も交ざり、美しい場所、一息入れたい。

百合谷ブナ林でおどける登山者

ブナ林を少し上ると、左下後方に手取川ダムが見える。

左手にブナの大木が現れると、山頂への最後の急登。

傾斜が緩くなり、スギが多くなると山頂だ。

大嵐山の標識もある。

三角点はなく、スギとシャクナゲで覆われ、頂上らしい広場もない。

ただ、白山の方向が切り開かれており、正面に鳴谷山、その後方に白山の峰々が一望できる。

大嵐山から望む白山(奥の山)。手前は鳴谷山。

右端に御前峰(ごぜんがみね)(2702メートル)、その左へ大汝峰、四塚山、天池などが連なる。

この山並みが尾添(おぞう)尾根で、古い白山登山道、加賀禅定道が刻まれている。

下りは百合谷峠まで戻り、展望コースへ。

美しいブナ林と緑鮮やかなヒメコマツの林が、この山を思い出深いものにするだろう。

(日本山岳ガイド協会 黒川正博)

 

【ガイドの目】

◎林道は積雪状況確認を

登山道は危険な箇所がないが、山頂からの下りが急なので足元に注意。体力に自信がない方は、百合谷峠から直接駐車場に下山すれば良い。

この山はミズバショウの季節にぜひ訪れたい。ゴールデンウイークが見頃だ。子ども連れなら白山恐竜パーク白峰も。

林道は積雪期通行止めになる。12月に入ったら状況を確認してほしい。

名物に固豆腐と、とちもちがある。食べてよし、お土産にもよし。

温泉は麓にホテル八鵬があり、白峰には白峰温泉総湯、白山を望む白山天望の湯がある。

▽参考タイム

駐車場(20分)百合谷峠(15分)百合谷ブナ林(40分)大嵐山(40分)百合谷峠(15分)駐車場、百合谷峠から展望コース(50分)駐車場

 

提供:共同通信社

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