山頂から望む富士山

南アルプス展望の山『安倍奥・青笹山』


360度の展望が楽しめる山

青笹山は、静岡市を流れる安倍川を見下ろすようにある1550メートルの山です。
山頂付近は、なだらかな笹尾根になっていて歩きやすく、特に目立つ山ではありませんが、富士山と南アルプス南部の展望が楽しめる、人気が高い山です。

山頂から望む富士山

静岡市内から安倍川沿いに梅ヶ島温泉に向かっていくと有東木(うとうぎ)という集落に出ます。
有東木は、山葵栽培発祥の地です。
静岡で山葵と言えば、伊豆の天城が有名ですが、有東木の山葵栽培の技術が、伊豆で広まったそうです。
今でも沢沿いには山葵田が多くみられます。

梅ヶ島へ行く道と岐れて、「うつろぎ」という休憩所へ向かって細い道を上がって行きます。
うつろぎを過ぎ、『有東木』のバス停も越え、さらに車で上がって行きますと登山口の『葵高原』に着きます。
ここに車をとめて真先峠に向けて林道を歩きだします。
地図上では、途中でショートカットできるようになっていますが、現在は道がなく、そのまま舗装された林道を歩いて行きます。
真先峠では赤い帽子をかぶったお地蔵様が迎えてくれます。

ここから地蔵峠に向かって山道に入ります。
リョウブの疎林を過ぎ、杉の植林を抜け、トラバース気味に登って行くと、地蔵峠に出ます。
ここは山梨県南部町へ降りる道の入口になっていて、山梨側の降り口に石積みのお堂があり、地蔵が祀られています。

地蔵峠の地蔵様

昔、安倍川流域ではお茶で忙しい時期は、山梨から人が手伝いに来ていたそうです。
古道には、長い年月をかけて自然と折り合いながら暮らしてきた先人の知恵がたくさん詰まっています。
人が歩きやすいように道がつけられていて、また崩れにくいところに道がつけられています。

地蔵峠から先は仏谷山など、いくつかの小ピークや峠を越えながら、青笹山へ向かいます。
尾根上は、ブナとカエデが多く、春5月頃は馬酔木の白い花と新緑が、秋11月は紅葉が楽しめます。
尾根を忠実にいけば、難しいところや道に迷いそうなところは特にありません。
笹尾根では市内の山岳会の方が笹を刈ってくれていますが、転倒したときなど、笹の切り口で怪我をしないように手袋を着用しましょう。

青笹山では、南アルプス南部の光岳、聖岳、赤石岳、悪沢岳などが見えます。

山頂から望む南アルプス

冬は雪をかぶっていて素晴らしい展望が楽しめます。
景色を充分楽しんだら、往路を戻ります。
17、18の標識がある無名のコルから葵高原へ向けて下山します。

降り始めは急な道になっています。
ゆるやかな杉の植林の尾根になると、道は右の谷へ向かいます。
気をつけていないとそのまま尾根を直進して道迷いをしそうな所です。

植林帯は昼間でも薄暗いので、テープの目印とトレースを見失わないようにしましょう。
ここは、あらかじめ地図で先のルートの予測(先読み)をしておきたい所です。
向かっている方向が想定通りかコンパスできちんと確認しましょう。涸沢沿いに降りて行くと、山葵田に出ます。
ここは山葵田の水路を通り、そのまま下って行くと林道に出ます。林道に出たら、左に下って行くと、葵高原の駐車場に戻ります。
林業の方や山葵を作っている方に迷惑をかけないように楽しんで下さい。

著者:掛川義孝

 

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