2016年8月11日、国民の祝日「山の日」が施行される。
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝しよう」という趣旨だ。
単に登山の対象としての山だけではなく、森林、水資源、山里に住む人々をも含んで考えていくことに意義がある。
その中で強調したいのが、山や自然を家族や親子で楽しむことだ。
現代社会の中で失われそうな、家族の絆と、自然に対する感性を再び育むことができるだろう。 ふるさとの山々、それは郷土の神、象徴であり、親しめる自然と文化を融合した場所に違いない。
これを機会に家族、親子で美しい自然と山を歩く充実感や達成感を楽しんでほしい。
その一方で、どんなに身近な山や自然であっても、天気や気温により、高山同様の厳しさがあることも理解しよう。
著者:日本山岳ガイド協会理事長 磯野剛太