中級山岳の春、雪山を楽しむために


春の雲取山に行ってみよう。

春になると、周期的な気象変化で関東周辺の山々は積雪が多くなってきます。

この時こそ、雪山を楽しむチャンスです。いわゆる南岸低気圧の到来が大雪をもたらすのです。低気圧の通過後は好天に恵まれます。ただし降雪直後のため、

登山道が積雪で見えなくなってしまっていることもあります。

「中級春山を登るアドバイス」

2000m級の春山は、快適な登山を味わえます。ここでは、関東以南の太平洋側の山を対象にします。

日本海側や、関東以北の山はこの時期では、まだ雪山です。雪も圧倒的に多く、当然登山ルートも夏山と異なっています。

しかし、これから紹介する雲取山は、雪山入門者に最適なルートと条件を提供してくれます。

まず、必須となる装備は、軽アイゼン(6本歯以上)とストックとなります。

所持していればピッケルもあるとよいでしょう。

ウエア類は、アウターとしてレインウエア以上のもの。オーバーゲーターが必要になります。

もちろん防寒具として手袋、耳を覆おう帽子は必携です。そのほか細かい装備が必要です。

「一番乗りを目指すとき」

降雪直後、一番乗目指すときは、装備が若干異なります。

ピッケルは必携になります。また、積雪量にもよりますが、新雪が30㎝を越えた時はワカンやスノーシューを持参されたほうが無難です。

なぜ、ピッケルが必要かというと、登山道に積もった雪を掻き分け登る際、身体を支える支点としてピッケルが重要な役割をします。

慣れたパーティならグループに1本あればよいでしょう。

もちろん先頭を歩く人が使います。積雪の無い山道でも、トラバース気味に登るようなルートや日の当たらない北面などでは、雪面は意外と急な斜面を形成します。

こうした斜面を歩く時は、ストックよりピッケルが安心です。

新雪を掻き分けトレースを作ってしまったら、後に続く人は楽になります。このレベルの山は、最初の一人だけが、「本格的冬山登山」を経験します。

「二番手を歩く」

もう、トレースが出来てしまってルートがはっきりしている場合、ワカンやスノーシューは不要です。持っていく必要はないです。

またピッケルもグループで1本あれば足ります。どんなに新雪が積もっても先行パーティがいれば、安心して登れます。

俗に「ラッセル泥棒」と呼んだりしますが、これは、北アルプスや上信越の豪雪地域の山を登る時、ラッセルをしてルート工作に協力しないパーティを指していいます。

関東のさして雪の深くない山(仮に50㎝の新雪でも深いとは言いません)では、ラッセルは好きでやってくれる人がいっぱいいます。というより一番乗りを目指す人。

後から登る人は、もう後から行くしかありません。決してラッセルが嫌なわけでもないと考えましょう。

また、豪雪地帯の登山ではないため、一度できてしまったトレースは、新たに雪が降らない限り消えてしまうことはありません。(一部北面斜面地では消えてしまうことがあります)

「快適な雪山登山」

というわけで、これからの季節、快適な雪山を中級山岳で味わってみましょう。

無理なく登れ、そこそこ楽しい山は、2000m級前後です。

豪雪地帯の山は、もう少し春になるのを待ちましょう。奥秩父や南アルプスの前衛の山々(中央線側)、美ヶ原や霧ヶ峰あたりが良いでしょう。

 

 

 

著者:武川俊二

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