Compass and map lie on  backpack on  background beautiful nature

スマホアプリとGPSの活用~登山のプレ・アドバンス④~


山のナビゲーションツールとして地図・コンパスは基本的なものですが、これに加えて補助ツールとして専用GPSデジタル機器スマホアプリがあります。

今回はスマホアプリ活用の実際を具体的事例でご紹介します。

すでに使いこなされている方向けというよりも、登山初心者の方でアナログの紙ベースの地形図とコンパスの習得と併用して知りたい方や、中高年の方で「ガラケー」から「スマホ」に買い替えをしたばかりでこれから活用したいという方向けのご紹介です。

よく使われているスマホアプリを列挙すると以下のようになります。

 

1.「山と高原地図アプリ

特徴(iPhone Android対応、コースタイムや水場の位置、高山植物などの見どころ、登山道の状況など登山情報も閲覧可能、ただし日本百名山を含む日本の名山約1,500箇所のみに対応)

2.「地図ロイド/山旅ロガー

特徴(Androidのみに対応、国土地理院の地図をAndroidで閲覧するための1番古い非公式アプリなので不具合が一番解決されており使いやすい、山旅ロガーはAndroid内臓のGPSを使って地図ロイドと併用して現在地のトラッキングを行うアプリで全国の山域に対応します。

3.「Geographica/ジオグラフィカ

特徴(iPhone Android対応、音声によるルート案内やスマホを振ることで喋るなど、画面操作をせずに情報を得る機能を持っています。)

4.「ヤマレコMAP

特徴(Androidのみ対応、2015/12に新リリース、ヤマレコ登録されたマイナーな山や峠の地名も表示可能、2016/03現在は関東近隣のみ利用可能、登山計画可能、いまここ機能で緊急連絡先に現在地の発信が可能)

5.「FieldAccess/FieldAccess2

特徴(iPhoneのみに対応)

6.「山と自然ネットワークコンパス Compass for APP

特徴(iPhone Android対応、登山計画から登山届、登山届証明提示可能、下山通知可能、いまここ機能で緊急連絡先に現在地の発信が可能)

 

すべてのアプリは一部有料なものと無料なものとあります。

どのスマホアプリにも共通なことは「キャッシュ型オフラインGPS」つまりオフラインでも地図を前もってダウンロードしておけば電波の届かない山の中でも利用可能だということです。

また予定のルートを事前に登録(トラックログ)しておけば地図上に表示してくれるので大変分かり易いという点があります。

 

注意事項

①地図をキャッシュする場合自宅もしくは事前作業をする環境は膨大なデータとなるためWifi環境が望ましい。

②iPhoneのみかAndroidのみ対応か両方対応可能なものとあります

③どのアプリもまだ不具合が場面場面で発生し不具合を修正しながらの発展途中です。(専用GPSと比較すると)

④地図のダウンロード範囲が全国のものから主要山岳地域のみに限られるものとあります。

⑤スマホの本体の画面の大きさにも使い勝手が左右されますし、本体のGPS能力や充電能力に大きく左右されます。

⑥冬山・高山など消費電力が高いので予備電源は必須です。

⑦予備電源は国産のもので重量も関係しますがスマホ最低2-3回充電可能なものをおすすめします。

(山では充電表示能力の6-8割と考えた方が正解です)

⑧スマホ本体の不具合、アプリの不具合、現地ログスタート時の不具合も多く、また使用中もダウンすることもおおいのがスマホアプリの特徴です。

「GPSの正確さと防水・防塵・防滴・耐衝撃などの本体性能」は専用GPSが一番ですが画面の広さの使いやすさという点はスマホアプリの欠点を補って尚、あまり余る抜群の点です。

⑨スマホは万が一の時の「連絡手段」ツールのひとつでもあります。

ナビゲーション機能と2重の役割をさせることになりますので、本体の機種選定については「防水・防塵・防滴・耐衝撃・画面の広さ・軽量・予備電源対策」の平均値の高いものを選定することが重要です。

⑩地図の事前のダウンロードのスピードについては各アプリで相当の開きがあるようですので要注意です。

準備にストレスが1番かかる点です。

 

あとは使い勝手とご自分の使用機種と相性の良いものをということで各サイトで情報を入手いただきダウンロードしてスタートということになります。

以上ですが・・・

 

そして最後は、活用することが身についているはずの登山者がそれでも「道迷い」を発端に遭難する「GPS遭難」が多発するのか?

それは「習熟度が低い」のか「機器の不具合なのか」「機器への自信過剰/地図はいらないと豪語する登山者も最近は出没しています」かは別として、一言でいえば「アナログ」での紙ベース地図とコンパスのナビゲーション能力が身についていないからだと想像されます。

登山コースもサイトの「お勧めコース」「他人の過去ログデータ」を引用して登山計画書を作成しそのままGPSアプリに落とせる便利な機能がありますが、ここにひょっとすると「遭難の落とし穴」が潜んでいるのかもしれません。

登山の行動時間と同じもしくはそれ以上の時間をかけて登山の準備をして自分がどのようなコースでどのような形態の登山をするのかしっかりイメージして臨むべきです。

しかも「大切な命」をかけてのスポーツなので他人のデータ・情報任せの計画は大変危険だということをしっかり肝に銘じて頂きたく思います。

昔でいう登山路の「赤布あかふ」現在の「赤テープ」など「他人の勝手印」を妄信する前にしっかりご自分で判断をしていくというのが「安全登山の第一歩」ということも合わせてご理解をお願いしたいとことと、スマホは「登山道具」の主体ではなく、あくまでも「登山の補助ツール」のひとつであるという点を忘れてはなりません。

全国各地の「登山学校」や「山岳団体」での研修でも盛んに研修も実施されるようになりましたがこの点が抜け落ちていると「本末転倒」になる恐ろしい結果となりますので主催者側も特に留意すべき点ではないでしょうか?

著者:土居剛

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