大福山・梅ケ瀬渓谷を彩る紅梅~

「ふるさとの山々 高きが故に貴からず」(13)千葉【共同通信社提供】


大福山(だいふくざん)千葉・市原市=292メートル)

◎淡い春色の房総丘陵  変化に富んだ梅ケ瀬渓谷

養老渓谷から7キロほど西にある市原市の最高峰。

頂上の展望台から眺める房総丘陵は、多種多様な樹林に覆われ、繊細な重なりを見せている。

その南方に源を発す梅ケ瀬渓谷は、変化に富んだ渓谷美で、養老渓谷とともに春には梅、秋は紅葉の名所として名高い。

大福山・梅ケ瀬渓谷を彩る紅梅

今回は大福山から渓谷を巡るコースを紹介する。

千葉・大福山のコース

小湊鉄道の養老渓谷駅から、道標に従って踏切を渡り、養老川にかかる宝衛橋を過ぎて、黒川沼に沿ってそのまま進む。

朝生原(あそうばら)トンネルをくぐると、梅ケ瀬渓谷入り口の分岐点に出る(帰路はここに戻る)。

女ケ倉(めがくら)集落を過ぎ、女ケ倉橋を渡ると、カエデの並木が続く展望の良い静かな林道で、春色に彩られた丘陵が淡く美しい。

さらに進むと素朴な山村風景の上古屋敷(かみふるやしき)。

その先にトイレ完備の梅ケ瀬渓谷駐車場がある。

ドーム状の大福山を目指して進むと、右手に展望台があり、房総丘陵をぐるりと見渡せる。

山桜やアセビなど淡い色合いの房総丘陵の春景色

すぐ下があずまやのある梅ケ瀬分岐。

その先に山頂登り口があり、85の石段を上ると、平坦な頂に白鳥神社が祭られている。

渓谷へは少し戻り、分岐を南東に下る。

しばらく緩やかな尾根筋を行き、やや急な樹林帯を下ると、ぽっかりと開けた川底に着く。

周辺はもみじ谷と呼ばれ、秋には素晴らしい景観とにぎわいをみせるという。

谷の最深部にはこの地に理想郷を立てようとした明治の教育者、日高誠実(ひだか・のぶざね)邸跡があり、当時植栽されたカエデの大木がその名残をしのばせている。

狭い両岸には、所々高さ30~50メートルの梅ケ瀬層と呼ばれる垂直に切り立った浸食崖が険しい。

好対照なのが砂岩の滑床を流れるやさしい浅瀬。絶妙なコントラストを描いている。

流れに沿ってうねうねと下るとナメ滝、せせらぎの階段、湿原、通過できる川のトンネルもあり飽きない。

杉の小道からさらに下っていくと流れは天然洞穴に入りまた現れる。

幾度か流れを渡ると細い道に出る。

小滝が見える手前から大きく北に向きを変え、大障壁のある広い駐車場に出る。

梅ケ瀬渓谷の大障壁

女ケ倉の分岐は目と鼻の先だ。

(日本山岳ガイド協会 大蔵喜福)

 

【ガイドの目】
◎沢歩きを楽しめる
コースの距離は約12キロ、大福山へは舗装された林道を行く。

近頃はツーリングやトレーニングの自転車愛好家が増えた。

登山道は渓谷の4キロのみ。

急な上り下りは木の根の張り出しもあり転びやすい。

足元は岩清水の滴る岩肌と浅瀬だ。

ぬれずにグリップ力のあるトレッキングシューズで安全に。

沢登りの装備をせずに楽しめ、親子で行ける珍しい渓谷だ。

トイレは大福山手前の公園と駐車場にそれぞれある。

▽参考タイム 養老渓谷駅(10分)宝衛橋(20分)女ケ倉集落(50分)大福山(30分)もみじ谷分岐=日高邸跡往復20分=(40分)女ケ倉分岐(20分)宝衛橋(10分)養老渓谷駅

提供:共同通信社

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