大人は、自分の山登りの目的を達成したいがために、得てして子どもの気持ちや体調に思い至らない事が多い。
特に小学生くらいの子どもは身体の形成が未熟なので大人の考えで行動しないことが肝心だ。
元気だと思っていても、抵抗力の少ない子どもの体調の変化に注意深く対応しよう。
大人でも原則だが、普段から子どもの健康のバロメーターを把握しよう。
平熱、脈拍、血圧、血液型などがそれだ。
医師ではないが、自分も含め、子どもたちの体調を見ることを学ぼう。
元気な子どもたちは、一日の全体を把握して行動するのではなく、目の前の興味とその時の気分で動き回ることが多い。
山の中ではさっきまで元気だと思っていても、あっけなく疲れ切ってしまうことが多いので、よく観察しよう。
著者:日本山岳ガイド協会理事長 磯野剛太