山好きな方で、この名前を聞いたことがない人はいないと思います。
夏でも白く輝く氷河が作り出す雄大な姿は、アルプスの女王と讃えられています。
誰もがこの頂きに一度は立ってみたいと思うものですが、雪山なんて自分には絶対に無理と考えて、 初めから諦めている人も多いかと思います。
もちろん、モンブランは誰でも簡単に登れるわけではないのですが、 実はそんなにハードルが高い訳でもありません。
雪山の経験がない人でも基礎体力があれば、これから練習を始めて、この夏にチャレンジすることも、そんなに難しいことではありません。
海外登山というとヒマラヤ遠征を想像して、何日も重い荷物を背負って歩き、シャワーにも入ることができない過酷なイメージが強いと思います。
しかしながら、ヨーロッパアルプスの登山は、ベースのホテルから1泊2日で登って帰ってくるスタイルがほとんどです。
モンブランではベースのシャモニで快適なホテルに泊まり、レストランで美味しいゴハンをワイン片手に楽しみ、その翌日に本格的な山に登るといった、非常にスマートなスタイルで登山を楽しむことができるのです。
さて、実際に登る場合は、どのくらいの体力や技術が必要なのでしょうか。
まず、夏の富士山で五合目から6時間ぐらいで登れる体力が目安です。
普段、山歩きをしている人なら難しいことではないと思います。
技術的な部分はどうでしょう。
雪上技術は、ルート上に難しい雪壁などは出てこないので、一般的な雪稜でのアイゼン歩行に慣れていれば大丈夫です。
これは雪山講習会に1~2回ぐらい参加すればクリアできるレベルです。
次に岩登りの技術ですが、山小屋に入る前に簡単な岩場が出てきます。
難しいところはないので、ジャングルジムに登るより楽なイメージですが、体力を無駄に使わないように、力を掛けないで登ることに慣れている必要があります。
最近はボルダリングジムなども人気があるので、そこでバランス良く登る練習が有効です。
ちなみに、実際の登山は、ボルダリングジムの一番の初心者ルートより、簡単なところを登ります。
モンブランは、富士山に6時間で登れる体力と、3回ぐらいの講習会に参加すればチャレンジが可能。
そんなに、ハードルは高くないのです。
この夏の憧れの頂きに、新たな挑戦をしてみませんか。
著者:古谷聡紀