カラマツと富士山

精進口登山道から奥庭周遊〜富士山・静寂の原始林〜


スバルライン5合目は多くの観光客でいつも賑わっている。

国内の他のメジャーな観光地同様アジアからの旅行者が目立つ。

人でごったがえす5合目の公衆トイレで用を済ませたら、トイレ下の駐車場に降りて行くと精進口登山道の看板がある。

ここが今日のハイキングのスタート地点になる。

精進口登山道は大正12年(1923年)に開通した、精進湖からスバルライン終点5合目を結ぶ全長17キロの登山道だ。

5合目の標高は2300メートル。

これだけの高さだと高山病が起きてもまったく不思議はない。

これから3合目に向かって降りて行く道は広く、歩きやすいがオーバーペースにならないように、ゆっくりと歩いて行こう。

石畳の道を抜けると登山道の両側には背の低いカラマツが生えている。

5月はカラマツの展開した新葉が美しい。

秋10月の半ばには金色に輝くカラマツ林となる。

カラマツと富士山

しばらく歩いて行くと4合目の小屋跡に出る。

2万5千分の1地形図ではここで旧船津口の登山道が合流するように書かれているが、現在ははっきりとわからない。

登山道の右手に氷穴噴火口列がある。

近くによって奥を覗くとひんやりとした冷気が吹きだしてきていて、つららが地面にくっついているのを観察することが出来る。

氷穴

やがて広場のような3合目1786mに出る。

かってバスロータリーであった場所で、看板には船津口登山道がここで合流することが書いてある。

ここからは標識に従って奥庭への道をたどる。

道は徐々に傾斜を増していくが急登というほどではない。

所々倒木が道を塞いでいるが道はしっかりしているので迂回しても落ち着いて登山道をたどろう。

標識も少ないがあるので、見逃さないように。

ここの森歩きがこのコースのハイライトだ。

コメツガやシラビソの大木が高くそびえている森の地面は緑のコケで覆われている。

6月にはイチヨウランが可憐な花を咲かせている。

イチヨウラン

木がだんだん低くなってきて空が見えるようになったら森を抜ける。

目の前に再び雄大な富士山が見える、まるで日本庭園のような開けた所に出る。

富士山の強風に耐えてきたカラマツの幹はびっしりと地衣類に覆われ、低く枝を広げてまるで年を経た盆栽のようだ。

ゴロゴロした溶岩が転がる地面にはもこもこしたサンゴのようなミヤマハナゴケのコロニーやコケモモの群落が広がっている。

奥庭荘には野鳥の水飲み場があり、多くのカメラマンが写真を撮っていることがある。

建物が見えてきたら鳥を驚かさないように静かに歩きたい。

奥庭荘でお茶をいただいてゆっくりと休憩したら、奥庭展望地へ行って富士山と対面しよう。

6月から7月にかけてはシャクナゲが、秋には黄金色に黄葉するカラマツとオンタデが富士山を彩る。

アクセスはマイカーの場合スバルラインのマイカー規制期間外ならばゴールの奥庭入口に車を停めて、御庭バス停からバスで5合目まで移動する。

時間と体力に余裕があれば、奥庭駐車場から御庭へ登り、御中道を歩いて5合目まで行くのもいい。

マイカー規制期間中(7月10日~8月31日)ならばそのままバスで北麓駐車場から5合目まで上がり、帰りは御庭バス停からバスで帰る。

バスの運行問い合わせは富士急山梨バス・本社営業所 0555-72-6877まで。

著者:掛川義孝

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