山の絶景写真を撮る・記録・共有する、そのポイント


山の想い出を①撮影する ②記録する ③共有する ④気づいてもらう ⑤満足するの5要素について考えました。

私達が登山をする楽しみのひとつに「展望と絶景の想い出を残したい」というのがありますが、これはあくまでも自己満足ともいえるかもしれませんが難解な解釈をすれば哲学的には自己表現と自己実現といえるでしょう。

「自己実現」というのはご存知のとおり心理学の欲求5段階(生理的欲求)(安全への欲求)(社会的欲求)(自尊欲求)(自己実現欲求)のなかでも最も高度な欲求といわれ、自己の内面的欲求を社会生活の中で実現するという欲求です。

達成するとより高度な段階へ進むといわれる欲求です。

① ②の撮影する、記録するというのは手段と要領を覚えればある程度は達成できます。

③ と④の共有する、気づいてもらい評価してもらうというところは手段と要領はもちろん、最近はSNSへのアップが中心ですが、これがないと⑤の欲求の満足には到達できません。

簡単にいえば「山の写真」を山や自然に興味のない方や家族・友人などに見せても取り立てて感想はないもので労力を考えるとがっかりするものです。

昔のラジオ相談番組に「悩みは人に聞いてもらうと半減し 喜びは人にいうと倍になる」というナレーションがありましたが、まさしく興味のある方に苦労して撮影した写真の感想をいただくと「喜びは倍増してドーパミンで脳内が満たされて幸せな気分になれます」

すべて揃わないと自己実現にはならず、自宅で一人で見ているだけでは自己満足ということですね、これはこれで悪くはなく楽しみ方のひとつであると思います。

もみじ山その1

 

もみじ山その2

 

さて、どちらにしても①の撮影する②の記録するところで「良い写真」を撮影して「しっかり記録」しないとまず人は評価しないし驚いてもらえないので高い満足感は得ることはできません。

今回は登山記録サイトに「記録」として残す写真ではなくある程度「写真・画像」として満足のいく「絶景」を撮る秘訣とアップに耐えるうる写真のワンポイントに絞ってお知らせしたいと思います。

それで絶景を撮る必要条件を一般的に考えると・・・

  1. 登山と写真は両立が難しいので写真目的に特化する。
  2. 重い一眼レフカメラなど写真機材を担ぐ体力が必要。
  3. タイミングよくいつでも撮影する準備と面倒でも撮影する気力と余裕が必要。
  4. 撮影時間の拘束のない個人登山に徹したい。
  5. 悪天候ののちの絶景や悪天候の中の一瞬のシャッターチャンスを考えると安全を確保できるだけの登山力が必要です。
  6. 季節やその山域の特徴、時間帯、撮影ポイント、光の加減など行程をよく考えたい、早朝のご来光や夕暮れの景色、太陽や月の位置、日の出・日の入りなども事前にチェックして対象となる景色を連想しておく、宿泊地での早起きやシャッターチャンスを逃さないように外は常に見ておきたいなど。

写真の世界は幅広くこのコラムだけではとてもプロの写真家ではないので説明は困難ですのでそうではなく、普段の山行の中での「絶景写真」となると、当然デジタルかどうかは別にしても一眼レフカメラや中判カメラに勝るものはありません。

多少重いですが望遠レンズの最低200-300mm程度のレンズでの山頂のズーム、また広角レンズでの山の景色の広がりなどは他の撮影媒体では表現できないものです。

また反射を消したり、青色の空を濃く色彩を豊かにするPL(偏光)フィルターや光の線を出せるクロスフィルター、お花はクローズアップレンズなどもあり幅広く撮影を楽しめます。

最近はスマートフォンでも最新のものは最大画素数が2300万を超えるものまであって、コンパクトカメラ市場を機能的に超えて売れているようですので、一眼レフでなくとも、記録したあと人に見せる、SNSで共有する、気づいてもらって評価してもらうという点では写真が趣味でない方は手軽で良いのかもしれません。

刈込池

ここでまとめですが、撮影媒体・手段は自分にあった選択をしていただくのですがサブタイトルの②の記録の段階で格段に出来栄えをよくする方法でおすすめを最後にご紹介いたします。

「山の絶景写真を撮る」ことが最初にありきで表題とずれてしまいますが、最近のスマートフォンやタブレットを山行でご使用の方に1番のお勧めは「持ち運べる写真スタジオ」といわれる「Adobe Lightroom mobile」。

プロ品質の画像を作成、共有。40を超えるプリセットを利用すれば、タップするだけで最高の写真に仕上がり、カラー効果の追加や、明瞭度や周辺光量の調整もできるという優れものです。

「Adobe Lightroom mobile」ダウンロードはこちら↓
http://www.adobe.com/jp/products/lightroom-mobile.html

撮影する際にJPEG形式と現像する前のRAW形式で撮影できる一眼レフカメラなどで尚且つ、PCをご使用の方は魔法の統合現像ソフトといわれる「Adobe Lightroom」がおすすめです。

撮影5割、現像5割といわれる写真の世界でこのソフトがデジタル現像する場合、格段に仕上がりもよく1枚のだめだなと思う写真が蘇り別の写真になります。

「Adobe Lightroom」ご購入はこちら↓
http://www.adobe.com/jp/products/photoshop-lightroom.html

カメラレンズフィルター

「絶景写真」を撮る秘訣は前述のように撮影機材への投資と体力度・登山力・余裕も必要であり、目的とタイミングをはかる事も必要なので厳しさが伴います。

いろいろと制限のある普段の登山では上記の編集・記録の時に役立つ上記のソフトの活用が1番だと思います。

これでSNSでの共有や友人に知らせたり紹介する際には抜群の反応を期待できるわけです、写真の世界の方や先生からはお叱りを受けかねない邪道の分野となりますが「自己満足」「自己実現」としては最適ではないでしょうか?

ぜひお試しください。

谷川岳紅葉

 

著者:土居剛

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